【サビアンシンボル】牡羊座6度「一辺が明るく照らされた正方形」
牡羊座6度「一辺が明るく照らされた正方形」
A square brightly lighted on one side – Mark Edmund Jones
(直訳:一辺が明るく照らされた正方形)
A square, with one of its sides brightly illumined – Dane Rudhyar
(直訳:正方形はその一辺が明るく照らされている)
このサビアンシンボルは、個としての自己を確立しようとする意志と、その過程における偏りや限定的な視点を象徴しています。
正方形は安定性や構造、秩序の象徴であり、完全性を志向する形です。
そして同時に、精神的なものが具体的な形として現実化された「物質的な完成形」でもあります。
しかし、そのうちの一辺だけが明るく照らされているという状態は、自己の一部分や一方向の側面だけに光が当たっており、全体性にはまだ至っていないことを意味します。
これは、個人が自己を確立しようとする最初の段階では、どうしても偏った価値観を持ったり、視野が狭くなることを示しています。
その偏りは一見未熟に見えるかもしれませんが、実はそれがあるからこそ、個の確立が可能になります。
全方位を一度に照らすことはできず、まずは一方向に集中することで自己の軸が形成されるのです。
また、「目に見えるものにとらわれすぎることの危うさ」と、「私たちの意識が意味を与えることで世界が形づくられる」という、ふたつの大切な気づきがこのシンボルには込められています。
現実のように見える物質的なものも、それ自体に絶対的な意味があるわけではなく、私たちがどんな意識でそれを見つめるかによって価値が生まれるのです。
つまり、今見えている世界は、あなたの心や意識の状態が映し出されているものでもある。
そんな深い洞察が、このシンボルには込められています。
今日は、自分が注目していることや強くこだわっていることに意識が偏りすぎていないかを見直すチャンスです。
一方向だけを見ていると、全体のバランスを欠いてしまうかもしれません。
しかしその一方で、「今、自分が最も情熱を注いでいるものは何か?」という問いには大きな意味があります。
その偏りの中にこそ、自分らしさが宿るからです。
迷わずそこに集中してみる価値があるでしょう。